危険物甲種合格ロードマップ:初期戦略編

危険物甲種試験録

前回の記事では、私が「危険物取扱者 甲種」に合格した背景と、6つの勉強法のポイントをご紹介しました。

軽くおさらいすると、以下のようなアプローチです。。

✅ 参考書+問題集に絞って徹底的に解く
✅ 休日に場所を変えながらインプット(カフェ、図書館など)
✅ 得意・不得意を早めに可視化して、戦略的に対処
✅ 移動中も動画教材でスキマ学習
✅ アウトプット重視(模擬試験 → 間違いノートで復習)
✅ 生成AIを活用して、質問や予想問題で理解を深掘り

今回は、これから試験勉強を始めようという学生さん・社会人の方に向けて、「最初の一歩=初動」について詳しく解説していきます。

はじめに

危険物取扱者 甲種の勉強を始める前に、まず私が意識したのは「試験そのものを知ること」でした。 多くの参考書には、冒頭に試験の概要や特徴が載っています。 その中でも私のやる気に火をつけたポイントは、「各科目60%以上で合格」というルール。 つまり、満点を目指す必要はないのです。この事実だけで、ずいぶんと気持ちが軽くなりました。(もちろん油断は禁物ですが……)


Step1:まず試験全体を“俯瞰”する

学習のスタートで私がやったことは、とてもシンプル。参考書を一冊、とにかく1回通読することでした。 一度読めば、自分が得意な分野/全く知らない分野/かすかに記憶がある分野が整理されていきます。 私の場合、大学で化学を専攻していたため、物理化学と一部の性状分野はある程度理解がありました。 この段階で、自分の学習量の見積もりができるのです。


Step2:得意・不得意の“可視化”

1回目の読書後、次にやったのは「模擬試験」でのアウトプットです。 ここで、苦手分野が明確になります。最初はほとんど解けず落ち込みましたが、これこそが「戦略」の鍵。 私はこの結果を元に、法令と性状に学習時間の9割(4.5:4.5)を配分しました。


Step3:移動時間の活用=耳からのインプット

平日は残業が常でまとまった勉強時間が取れませんでした。そこで、移動時間を活用。 フリーのYouTube動画教材を使い、スポーツ練習会場への往復で耳学習。 3周くらい聴くと、投稿者のセリフまで覚えてしまいました。意味は理解していなくても、思い出せる状態を作っておくことが肝心。


Step4:記憶の“きっかけ”を場所でつくる

私が工夫したのは「学習場所を変えること」。図書館・カフェ・車内など、4カ所以上回りました。 学んだ内容と学習場所がリンクして思い出しやすくなる、という効果を実感。 もちろんルーティンが合う人は固定場所でもOKです。


Step5:2回目の参考書精読で“理解の穴”を埋める

模試→復習の流れを繰り返す中で、「知ってるのに思い出せない」「頭にあるけど言語化できない」と感じることがありました。 この感覚が大事で、つまり**“理解してない”という証拠**。 そこで私は、あらためて参考書を熟読しました。「あー、これは覚えてるな」と自信を持ちながらも、流し読みせず再確認。


Step6:「例外」にこそ注意する

学習が進むと、性質ごとに危険物が分類されていることが見えてきます。 しかし、試験で問われやすいのは「例外」なのです。 たとえば、「危険物は密栓・密封が原則」ですが、例外として:

  • メチルエチルケトンパーオキサイド(第5類)
  • 過酸化水素(第6類) が挙げられます。

こうした“例外”は出題されやすく、正誤が明確なため正答率を上げるチャンスでもあります。


おわりに:戦略が合格をつかむ

ここまで学習法を紹介しましたが、すべてに共通するのは「戦略性」です。 まず試験を知る、得意不得意を見極める、効率的にインプットする、アウトプットを重ねる──

これらを50時間に凝縮することで、私は働きながらでも合格できました。


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